1. 人生100年時代に求められる力とは
少子高齢化・AI化・グローバル化など、社会はかつてないスピードで変化している。 そんな中で生き抜くために必要なのが、経済産業省が提唱する「社会人基礎力(Fundamental Competencies for Working Persons)」。
これは、単なる就職力ではなく、自らの人生を切り拓く力であり、 「何を学ぶか」よりも「どう生きるか」を支える根本的な能力群である。
2. 社会人基礎力の3つの能力と12の要素
| 能力群 | 要素 | 内容 |
|---|---|---|
| ① 前に踏み出す力(Action) | 主体性/働きかけ力/実行力 | 自ら考え、行動を起こす力。失敗を恐れず挑戦する姿勢。 |
| ② 考え抜く力(Thinking) | 課題発見力/計画力/創造力 | 問題の本質を見極め、筋道を立てて考え、解決策を生み出す力。 |
| ③ チームで働く力(Teamwork) | 発信力/傾聴力/柔軟性/情況把握力/規律性/ストレスコントロール力 | 他者と協働し、異なる意見を尊重しながら成果を出す力。 |
「知識」よりも「行動」「思考」「協働」が、これからのキャリアの鍵となる。
3. 社会人基礎力="人間力"の実践形
これらの力は、学校教育や職場研修だけでなく、スポーツ・地域活動・ボランティアなど、 あらゆる「実践の場」で育まれる。
松山大学硬式野球部でも、練習や試合を通じて次のような形で社会人基礎力を育てている。
- 「前に踏み出す力」=目標設定・挑戦・改善サイクル(P-GROWTH)
- 「考え抜く力」=試合分析・振り返り・データ活用
- 「チームで働く力」=役割遂行・報連相・助け合い
こうした経験が、「社会に出ても通用する人間力」を磨く土台となる。
4. 変化に対応する力=学び続ける力
社会人基礎力は「身につけて終わり」ではなく、人生を通じてアップデートしていく力である。
- 変化を恐れず、学びを継続する
- 他者との違いを尊重しながら共創する
- 自分の価値観を軸に行動する
100年時代を生きる鍵は、「知識」ではなく「更新力」。学び続ける人こそ、変化の時代に適応できる。
5. まとめ ― 社会人基礎力は「自分らしく生きる力」
社会人基礎力とは、組織のためのスキルではなく、自分の人生を主体的にデザインする力である。
「変化に流される人」ではなく、「変化を創る人」になるために。今日の行動から、"自分を鍛える実践"を始めよう。

