1. 「目標」から始めるか、「問題」から始めるか
成長や改善を考えるとき、誰もが最初に悩むのがこの問いだ。
「目標を設定することが始まりなのか?」
「それとも、問題を見つけることが始まりなのか?」
この問いに明確な"正解"はない。
しかし、どちらを起点にするかで、行動のスタイルが変わる。
2. 「目標設定」から始める思考
目標を先に置く場合、思考の流れは次のようになる。
- 理想の姿(Goal)を描く
- 現状との差(Gap)を把握する
- 課題(Issue)を特定する
- 行動計画(Action)を立てる
このアプローチの強みは、「未来志向」。
理想のビジョンが明確だからこそ、課題の優先順位が整理される。
ただし、理想像が曖昧なまま進むと、「何のために直すのか」が見えにくくなる欠点もある。
3. 「問題解決」から始める思考
一方、現場で多いのは「問題から考える」タイプ。
- 現状の不満・課題を発見する
- 原因を分析する(Why分析)
- 改善策を考える
- 改善の先に"目指す姿"を設定する
このアプローチの強みは、「現実志向」。
すぐに行動に移しやすく、小さな成功を積み重ねやすい。
ただし、問題に引きずられすぎると、短期的な対処の繰り返しに陥る危険もある。
4. 本質は「行き来する」こと
実は、"目標と問題"は二項対立ではなく、循環関係にある。
目標を立てる → 問題が見える
問題を解く → 新しい目標が見える
大切なのは「どちらが先か」ではなく、
目標から課題を見出し、課題から目標を磨く往復運動を続けること。
5. 今日からできる実践法
ノートを2つの欄に分ける
- 左に「目標(理想の状態)」
- 右に「問題・課題(現状のギャップ)」
矢印で両者をつなぐ
- 目標が明確になるほど課題が浮き彫りになる
- 課題を掘るほど、より具体的な目標が生まれる
この往復思考が、抽象と具体をつなぐ思考トレーニングになる。
まとめ
- 「目標設定」は未来への意志
- 「問題解決」は現実への理解
- 両者をつなぐ思考こそが、成長のエンジンになる
