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思考法6分

「目標」と「問題解決」― どちらが先か?

1. 「目標」から始めるか、「問題」から始めるか

成長や改善を考えるとき、誰もが最初に悩むのがこの問いだ。

「目標を設定することが始まりなのか?」
「それとも、問題を見つけることが始まりなのか?」

この問いに明確な"正解"はない。
しかし、どちらを起点にするかで、行動のスタイルが変わる。

2. 「目標設定」から始める思考

目標を先に置く場合、思考の流れは次のようになる。

  1. 理想の姿(Goal)を描く
  2. 現状との差(Gap)を把握する
  3. 課題(Issue)を特定する
  4. 行動計画(Action)を立てる

このアプローチの強みは、「未来志向」。
理想のビジョンが明確だからこそ、課題の優先順位が整理される。

ただし、理想像が曖昧なまま進むと、「何のために直すのか」が見えにくくなる欠点もある。

3. 「問題解決」から始める思考

一方、現場で多いのは「問題から考える」タイプ。

  1. 現状の不満・課題を発見する
  2. 原因を分析する(Why分析)
  3. 改善策を考える
  4. 改善の先に"目指す姿"を設定する

このアプローチの強みは、「現実志向」。
すぐに行動に移しやすく、小さな成功を積み重ねやすい。

ただし、問題に引きずられすぎると、短期的な対処の繰り返しに陥る危険もある。

4. 本質は「行き来する」こと

実は、"目標と問題"は二項対立ではなく、循環関係にある。

目標を立てる → 問題が見える

問題を解く → 新しい目標が見える

大切なのは「どちらが先か」ではなく、
目標から課題を見出し、課題から目標を磨く往復運動を続けること。

5. 今日からできる実践法

ノートを2つの欄に分ける

  • 左に「目標(理想の状態)」
  • 右に「問題・課題(現状のギャップ)」

矢印で両者をつなぐ

  • 目標が明確になるほど課題が浮き彫りになる
  • 課題を掘るほど、より具体的な目標が生まれる

この往復思考が、抽象と具体をつなぐ思考トレーニングになる。

まとめ

  • 「目標設定」は未来への意志
  • 「問題解決」は現実への理解
  • 両者をつなぐ思考こそが、成長のエンジンになる