
正論だけでは勝てない。森保ジャパンに学ぶ、理不尽な環境を味方につける「巻き込みの交渉術」
正しさを主張するだけの組織が、現場で孤立する理由
皆さんは、ビジネスの交渉の場で「こちらに非はないし、正論を言っているのだから相手も認めるはずだ」と考えて失敗したことはありませんか?
実は、客観的なルール(規律)が存在する世界であっても、最後に意思決定を下すのは「人間」です。
結論から言いましょう。真に強い組織とは、正々堂々と人事を尽くすだけでなく、意思決定者を笑顔で巻き込み、ルールを自分たちのペースへ引き寄せる「関係性のパズル」を解く力を持っています。
今日は、理不尽な環境を味方につける「巻き込みの交渉術」をお話しします。
スターの振る舞いと「主導権のパズル」
ワールドカップのオランダ戦、キャプテンのファン・ダイク選手は試合前から主審と笑顔で密にコミュニケーションを取り、ゲームの空気感をコントロールしていました。
結果として主審はスター選手に気圧され、日本側に不利なジャッジが下る場面も見受けられました。
これはビジネスでも全く同じです。どれだけ優れた技術や提案(規律)があっても、意思決定者との関係性を築けなければ、競合のペースに持っていかれてしまいます。
「真実」は人の数だけあるからこそ、相手の懐に飛び込み、味方にしてしまう立ち回りが不可欠なのです。
正論をぶつけるのではなく、対話で意思決定者を味方につけるプロの交渉術。
懐に飛び込むコミュニケーションが、未来を動かす
一方で、日本代表の中にもこの「関係性のパズル」をその場でハメ合わせるのが上手い選手がいます。それが板倉滉選手です。
彼はイエローカードが出そうな場面でも、自ら先に主審に話しかけてカードを回避するなど、現場でのミクロな駆け引きに一点集中してリスクをヘッジしています。
トップダウンの規律をリスペクトしつつも、現場のボトムアップな対話で相手を取り込む。
正論を押し付けるのではなく、まずは相手の懐に飛び込む。
明日からのビジネス現場でも、ただ正論をぶつけるのを一度やめ、まずは意思決定者と「笑顔の関係性」を築くことから始めてみてください。3年後、どんな理不尽な環境でも生き残る最強の武器になりますよ。
