「任せること」が、単なる放任になっていないか
「メンバーの自主性を尊重したい」と信じて任せたものの、かえって真剣味や危機感が薄れ、結果が出なかった経験はありませんか?
東京六大学野球で早大を3連覇に導き、今秋限りで退任する小宮山悟監督は、低迷に直面したチームを前に「自主性に任せることに対しての限界」を感じたと語りました。
「自主性に任せることに対しての限界」
成功の余韻に甘え、目指す場所やそこへ至る道筋がぼやけた集団に対して、ただ「任せる」ことは指導の放棄(小善は大悪)になりかねません。今日は、真の「自律」を育てるためのプロの介入術をお話しします。
1. 「北極星」が共有されて初めて自主性は成立する
小宮山監督が学生に伝えてきたのは「自律」という原則です。
勝利という明確な目的(北極星)に向けて、自分たちが何をすべきかを考え抜いて行動する。それができて初めて「自主性」と呼べます。目指す方向が曖昧なまま、実力不足の組織に委ねても前には進みません。時には大人が介入し、現実という厳しい鏡を突きつけ、目的から逆算した行動の基準(枠組み)を再提示する覚悟(大善)が必要です。

2. 競争の緊張感と「やり切る覚悟」を引き出す
安心しきった空気を壊すため、早大では1軍と2軍をシャッフルし、覚悟を試す厳しい環境を整えました。
できるかできないかではなく、「やるか、やらないか」。ヘトヘトになる極限の状況で「それでいいのか?」と意思確認を行い、自らの内発的な動機と覚悟を引き出す。泥臭い行動を積み重ね、妥協の枠を1ミリ超えた先にしか、逆境を覆す本物のたくましさは生まれません。

3. 今日からできるアクション
- 「放任」と「自律」を切り分ける:任せる前に、全員が「同じ未来の絵(目的)」を理解しているか点検する。
- 基準の妥協を大人が正す:甘えや思考停止が見えたら、放置せず論理と情熱を持って介入する。
- 「やるかやらないか」の覚悟を問う:限界の手前で立ち止まらず、もう一歩踏み出す意思を共有する。
放任という甘えを手放し、目的から逆算した覚悟の介入を重ねる。その愚直なプロセスこそが、逆境を打破する強い組織の土台になるのです。
【関連Vlog】このテーマをもっと深く味わう
「放任と自律の境界線」をテーマに語ったショート動画です。ぜひご覧ください。
タグ:小宮山悟早稲田大学放任自律介入覚悟組織マネジメントリーダーシップ
