「野球をやると年収が上がる」は本当か? 慶大・中室牧子教授が明かす、学力よりも大切な『非認知能力』の経済的価値
はじめに:スポーツは「勉強の邪魔」ではない
「受験があるから、部活を辞めさせようか迷っています」 この相談は、毎年必ず耳にします。
しかし、教育経済学者の中室牧子氏(慶應義塾大学教授)が提示するデータは、その常識を覆します。 「スポーツを辞めさせることは、将来の年収を下げるリスクがある」
今日は、なぜスポーツやリーダー経験が、子供の将来(財布の中身)に直結するのかを解説します。
▼参照動画:
- 学校を卒業した後に役立つ教育とは?
- 将来の収入が上がる3つの非認知能力
1. データが証明する「リーダー経験」の価値
動画内で紹介されている衝撃的なデータがあります。
スポーツ経験と年収:
子供の頃にスポーツをしていた人は、将来の年収が高くなる傾向がある。これは企業が「体力」だけでなく、チームワークや忍耐力を高く評価するためです。
リーダー経験のプレミアム:
生徒会や部活動でリーダーを務めた人は、将来の賃金が4%〜33%も高くなる。
キャプテンや副キャプテン、あるいは係のリーダー。 面倒くさいと思われがちなその役割こそが、将来社会で稼ぐための「最強の実践トレーニング」だったのです。
2. 人生を支える3つの「非認知能力」
では、具体的に何が育つのでしょうか? 中室教授は以下の3つを挙げています。
忍耐力
困難な状況でも諦めずに続ける力
自制心
誘惑に負けず目標に向かう力
やり抜く力(グリット)
長期的な目標を達成する力
これらはテストの点数(認知能力)には表れません。 しかし、この力が最も威力を発揮するのは、キャリアの中盤(40〜60歳)です。
勉強だけで「自制心」のない人間は、社会に出てから挫折しやすく、逆にこの3つがある人間は、どんな環境でもしぶとく成果を出します。
3. 親ができることは「プロセス」を褒めること
この非認知能力は、生まれつきの才能ではなく、後天的に伸ばせます。 その鍵は、親や指導者の「声かけ」にあります。
結果を褒める
「100点取ってすごいね!」
プロセスを褒める
「毎日あきらめずに練習したのがすごいね!」
結果(点数)は運に左右されますが、プロセス(努力)は自分でコントロールできます。
努力を評価された子供は、「次も頑張ろう」という成長思考(グロースマインドセット)を獲得します。
結論:偏差値より「生きる力」を
受験勉強ももちろん大切です。 しかし、それを理由にスポーツやリーダー経験を奪うことは、子供から「社会を生き抜く武器」を取り上げるようなものです。
「勉強も大事だけど、キャプテンをやる経験はもっと大事かもしれないよ」
そう言える大人が増えた時、日本の教育は変わるはずです。
野球を通じて、一生モノの「稼ぐ力(非認知能力)」を育てていきましょう。
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